無添加食品とは?選び方・安全性・添加物まで解説
近年、「無添加食品」という言葉を見かける機会が増えました。
健康志向の高まりから、食品添加物を避けたいと考える人が増えているためです。
しかし、「無添加」という言葉には、実は様々な解釈があり、その違いを理解していないと、思わぬ落とし穴にハマる可能性があります。
今回は、無添加食品の定義や種類、選び方、そして食品添加物について、詳しくご紹介します。
無添加食品とは何かを解説
無添加食品の定義と種類
「無添加食品」とは、原材料の生産から最終製品になるまでの全工程において、食品添加物が一切使用されていない食品を指します。
しかし、実際には「完全無添加」「一部無添加」など、いくつかの種類があります。
「完全無添加」は、文字通り食品添加物が一切含まれていない食品です。
一方、「一部無添加」は、特定の添加物のみを除いた食品です。
「砂糖無添加」や「保存料無添加」などがこれに当たります。
また、食品衛生法により、表示が省略されている場合もあります。
「栄養強化剤」「加工助剤」「キャリーオーバー」などが該当し、これらの添加物は最終製品に残存しない、もしくは微量であるため表示が免除されています。
これらの表示がないからといって、添加物が全く含まれていないとは限りませんので注意が必要です。
完全無添加と一部無添加の違い
「完全無添加」と「一部無添加」の最大の違いは、食品添加物の有無です。
「完全無添加」は全ての工程で食品添加物が使用されていませんが、「一部無添加」は特定の添加物のみを除外しているため、他の添加物が含まれている可能性があります。
消費者は、それぞれの食品表示を注意深く確認し、自分のニーズに合った商品を選ぶ必要があります。
例えば、特定の添加物にアレルギーがある場合は、「一部無添加」であっても、その添加物が含まれている可能性があるため注意が必要です。
表示に関するルールと注意点
「無添加」表示に関するルールは、以前は曖昧でしたが、現在はより明確な基準が設けられています。
消費者は、表示内容をよく確認し、誤解のないよう注意する必要があります。
例えば、「無添加」とだけ表示されている場合、どの添加物が含まれていないのかが不明確なため、注意が必要です。
また、「○○無添加」と表示されている場合でも、他の添加物が含まれている可能性があるため、原材料名を確認することが重要です。
表示に惑わされることなく、原材料名を確認する習慣を身につけることが大切です。
食品添加物について
食品添加物は、食品の製造、加工、保存の際に使用される物質です。
安全性と有効性が確認された上で、厚生労働大臣が指定した「指定添加物」や、古くから使用されている「既存添加物」などがあります。
食品添加物は、食品の保存期間を長くしたり、色や風味を良くしたりするなど、様々な役割を果たします。
代表的な食品添加物とその役割
多くの食品添加物は、食品の品質保持や製造工程の効率化に役立ちます。
代表的なものとして、保存料(腐敗防止)、着色料(色調保持)、甘味料(甘味増強)、香料(風味向上)などがあります。
これらの添加物は、それぞれ異なる役割を持ち、適切に使用することで食品の安全性を確保し、消費者に美味しさを提供します。
しかし、種類が多いことや、専門用語が多く使用されていることから、理解しづらい面もあります。
食品添加物の安全性とADI値
食品添加物の安全性は、厚生労働省によって厳しく管理されています。
「ADI値(一日摂取許容量)」という指標が設定されており、この値以下の摂取であれば、健康への悪影響はほとんどないとされています。
ADI値は、動物実験や疫学調査などのデータに基づいて設定されており、安全性の確保に重要な役割を果たしています。
しかし、過剰摂取は避けるべきであり、バランスの良い食生活を心がけることが大切です。
無添加食品の選び方と購入方法
無添加食品を選ぶ際には、いくつかのポイントに注意する必要があります。
食品表示の見方とポイント
食品表示は、無添加食品を選ぶ上で重要な情報源です。
原材料名、添加物名、製造者名などを確認し、自分のニーズに合った商品を選びましょう。
原材料名に記載されているすべての成分を確認し、気になる添加物がないかチェックすることが重要です。
また、表示されている内容が、消費者の理解を妨げるような曖昧なものでないかを確認しましょう。
信頼できる販売店を選ぶコツ
信頼できる販売店を選ぶことも重要です。
生産者や販売者の情報が公開されているお店を選ぶことで、より安心して購入できます。
また、商品の品質管理体制がしっかりしているお店を選ぶことも大切です。
直接生産者から購入できる、あるいは生産過程を公開しているお店を選ぶことで、より安心できるでしょう。
まとめ
今回は、無添加食品に関する様々な情報を解説しました。
「無添加」という言葉には様々な解釈があり、完全無添加と一部無添加では含まれる成分が大きく異なることを理解することが重要です。
食品添加物についても、その役割や安全性について正しく理解することで、より賢い選択ができるでしょう。
食品表示をしっかり確認し、信頼できる販売店で購入することで、安心・安全な食生活を送ることが期待できます。
大切なのは、過剰な心配ではなく、バランスの良い食生活を送ることです。
この記事が、皆様の食生活の参考になれば幸いです。